恋をしちゃいました。




ちょっと奥さん、聞いて下さいよ!
どうもオレ、恋ってものをしてるらしいんですよ。

え? らしいって何だ? テメェの事だろう?
しかも奥さんって誰だ?

あ〜細かい事は気にしな〜い。
脳細胞が勿体無いからね。
でさ、続き話して良いかな?  先に言うけど笑わな〜いでよ?
これでも結構恥ずかしいんだからさぁ…。
は? タラシの写輪眼、廓キチ、木の葉の色事師、くの一ホイホイが何言ってるって?
や〜マジでその異名は忘れてよ。
忘れてくれないってんなら、頭の一発も殴ってあげてもい〜いけど。

要らない? あ、そう?
そ〜だよね、オレが殴ったら死んじゃうもんね〜。

…話戻すよ。
や、オレもね自分で信じられない訳よ。
あの人を見るだけで心拍数は急上昇、発汗を伴う程の体温の上昇、アドレナリンは大量分泌。触った日なんか大変大変。
こないださ〜受付所で報告書を渡した時にね、触れ合っちゃったのよ、指先が。
も〜思考が止まったよ、オレ。
真っ白。な〜んにも考えれないの。
ただ触れた指先だけが妙に温ったかくてね、それ以外は白紙。
でもさ、オレも無駄に上忍なのさね、一応真っ白になったのは数秒だったって名誉の為に付け加えとく。
で、オレが我に返った時のね、あの人の顔がまたツボって言うか、鼻血モンなのね。

こらソコ、純真なオレに向かって変態は無いでしょ、失礼だ〜ね。
まったく。殺すよ。
…って、何怯えてんのさ、軽く可愛いジョークでしょうが。
それでね、その鼻血モノな顔なんだけどさ、こうキョトンとね見上げる感じで見てるのよ。
その顔が徐々に赤くなってって、困ったように眉尻が八の字に下がるの!
や〜もう! 思い出したダケで下半身が漲るね!
あの可愛さは反則よ。20代も半分過ぎてる男が、あ〜んなに可愛いなんてさ!
不埒な事考える前にあまりの可愛さに混沌しちゃうよ…あ、思い出したら鼻血が出そ…。

ちょっと〜、そこのティッシュ取ってくれる〜。
ああサンキュ。
…これでよし、と。

あ、どこまで話したっけか…そうそう、可愛さが反則ってとこまでね。
本人まったく自覚無いのが無敵だよね。
天然って凄いってマジで感服した。
木の葉最大の癒し系の名は伊達じゃなかったよ。
ま、本人その異名知らないみたいだけど。
ええ、癒されましたとも。ご多分に漏れずこのオレも。
そ。歩く破壊兵器とまで言われたオレがキッチリ癒されちゃったのよ。
しかも笑顔ひとつで。情けないとか思う前に惚れてたね。最初は絶対嫌いなタイプだと思ってたのにさ。
意識しちゃうとダ〜メだねぇ。
固まって動けないのよ、このオレが。
今までこんな事無かったの〜にね。

ハッ、これはもしかして恋? しかも初恋!? と思い当たった訳。

そしたらもう、雪崩れるように惹かれちゃって、毎夜夢にまで見る始末。
あ? 物珍しさから来る勘違いじゃないかって?
無い無い、それは無い。断言できる。
毎晩見てる夢の内容話そうか?
引かないなら言うけど。
何引き吊ってんのよ、そんなにエグくないって。
ちょっとイルカ先生を裸にひん剥いてあ〜んなコトや、こ〜んなコトしてるだけだから。
や〜、お陰様で毎朝元気元気。
ちょっと虚しいけ〜どね。
だけどさ夢でも幸〜せな〜のよ、こう少しムッチリした感じが抱き心地良くてね。
現実だと固まっちゃうけど、夢の中ならオールオッケー!無問題!

…でもそろそろ本物に触ってみたいな〜なんてね〜思ったりしたのよ。


ね、好きな人に触っても緊張しない方法って無い?

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携帯メモから。